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スウェーデンに移住した35歳妻子持ちエンジニアのブログ

娘の教育と妻のキャリアの為にスウェーデンへ移住。

海外企業へ転職する為の具体的かつ現実的な5つのステップ ⑤面接

海外へ転職

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いよいよ最終章、面接についてです。

面接といっても、日本ほどかしこまった雰囲気ではありません。形式にはこだわらず、コーヒーを飲みながらでも良いのでアピールしたいことを伝え、聞きたいことを確実に聞けることが重要です。私なんて1次面接の時は後ろで娘が走り回っていました・・・。

人材斡旋業者を通した場合は、表に書いた通り、大きく分けて3段階に分かれるでしょう。

以下、上の表の補足説明とそれぞれの面接での留意点を書いておきます。

 

1次面接 (Skype)

この面接では、人材斡旋業者が相手となります。この業者はあなたの将来の上司と契約を結んでおり、多数の応募があった中から、2次面接に相応しい人物を絞り込むのがこの人の目的です。要は予選です。書類審査も通過し、一風変わった日本からのエントリーなので相手も興味津々なので、余程変なことをしない限り通過できるはずです。この面接での留意点は以下の通り。

 

・何故海外なのか、どうしてその国なのか

→本気度が問われる質問です。合理的かつ具体的な回答を用意しておきましょう。仮にあなたが採用されてから短期間で辞めてしまうと、人材斡旋業者はクライアントに対して数百万円単位の違約金を払わないといけない契約になっていることが多いです。

また、日本の就活テクニックは通用しません。日本企業の面接でよくある”やりたいこと”を聞かれることはなく、"必要としているスキルがあるのか・無いのか"でしかありません。「御社のブランドに憧れまして~」とか「御社の社風が~」というのは2の次です。それよりも、生活の基盤をどうしてその土地に移したいのか、欧州の人はこの点にすごく興味とこだわりを持っています。”この土地で生活をしたい。それで自分にできることを探したら御社がピッタリだった”という説明の方がすんなりと受入れられると思います。第2章の文化編でも書きましたが、仕事は飽くまで生活をする為の手段に過ぎないのです。

私の場合は「子育てが最優先課題。子育て環境が充実している北欧で、かつ自分が活躍できる業界である自動車産業が栄えているのはスウェーデン。」と説明し、後ろでウロチョロしていた娘を捕まえて膝の上に乗せ、「この子の為なんだ」と伝えました。また、「子供が成人するまでは日本に帰るつもりは無い」とも伝えました。そして、スウェーデンと日本の子育てに関する制度や環境を比較し、どの点がどのように優れているかを話すことで、本気度は十二分に伝わったはずです。

 

・今までのキャリア・専門性

相手はCV(第3章参照)に基づいて色々と質問をしてくるでしょう。基本的に聞かれたことに対して答えていけばOKです。第3章でも書きましたが、いくら横文字とはいえ、社内でしか通用しない謎の言葉を使うのは避けましょう。何を成し遂げてどんな業務表彰をもらったとか、数値的な指標を用いて誰でも分かるようなエピソードを伝えましょう。

 

・通信環境を整えておく

→当たり前の話ですが、約束の時間につながらなかったらそこで終了です。つながってから、その場でボリュームの調整や解像度の調整もスムーズに行えるよう、事前にしっかりと準備しておきましょう。部屋の明るさも注意が必要です。相手に自分の表情がよく見えるように配慮しましょう。また、メモを取っている姿が映るように工夫しましょう。ずっと下ばかり向いている姿を見せるのはよくありません。少なくとも相手に「あー、この人下向いてるけどメモを取ってるのね」と理解してもらえると良いでしょう。

あと、けっこうな量をしゃべるので喉が渇きます。水やコーヒー、好きな飲物を手元に用意しておきましょう。

 

2次面接 (Skype)

1次面接をクリアできれば、相手が将来の上司となるだけで1次面接と聞かれる内容は変わらないでしょう。

ここでの留意すべき点は以下の通り。

 

・いつ最終面接に行けるか、いつから働けるか

→面接が始まるまでに、休暇を取る時期を調整しておかないといけません。特に北欧では休暇などポンっと取れるのが普通なので、日本特有の”なかなか休みが取れないんですよぉ・・・"というのは理解してもらえません。ここは甘えても仕方がないので、最悪は仮病でも何でも使って休む覚悟が必要です。

また、最終面接に向けては最低でも4日は必要です。詳細は後述しますが、初日か最終日を休日につなげたとしても、3日連続で休む必要があります。

また、いつから働けるかもイメージしておきましょう。私の場合は、買ったばかりのマンションを売却しないといけなかったので、不動産屋と相談してどれぐらいの期間で売れそうなのか予測を立てました。家が売れるまで契約書にサインできません!と主張しても構いませんが、それだと最悪の場合、家が売れた後に会社から「やっぱり雇えなくなった」なんてことになるかもしれません。日本企業のように、”内定”というものは存在しません。契約書にサインするまでは、お互い断る権利も持っていますし、そもそも何も始まっていないのです。

どうやったってある程度のリスクは発生します。色々とシミュレーションをしておきましょう。最後は度胸が必要です。

 

最終面接

いよいよ現地へ飛んでの面接となります。ここまででお互い知りたいことはほとんどカバーできているはずなので、最終面接とは名ばかりで、実際は「オリエンテーション及び住めるかどうかの見極め」をしにいくだけです。また、家族も連れて行くべきです。長い間その土地で暮らせるかは、自分の目で確かめる必要があります。

この段階での留意点は下記の通り。

 

・最低でも4日間は必要

1日目 移動

2日目 面接・オリエンテーション(この間、家族は街や学校、その他施設を巡り、暮らしていけるかを検証)

3日目 暮らしていけるかの検証(今度は家族と一緒に)

4日目 移動

 

初日か最終日を休日に合わせれば3日の休みでOKということです。私はシルバーウィークにぶつけました。

 

・旅費

→日本人的感覚だと、「旅費を出してもらうと後で断りづらいなぁ」と思ってしまいがちですが、ここはきちんと請求するべきです。日本の会社だって面接にかかる交通費を支給しますよね?それと同じです。航空券とホテル、場合によってはレンタカー代は予め自分で見積もっておき、出してもらえるのかは2次面接の段階で交渉を済ませておきましょう。

 

・給与の交渉

→これがメインの議題だと思います。やってはいけないのが、「今、日本で○○円もらっているので・・・」という考え方です。物価も何も全て異なるので何の意味もありません。

私の場合は、「妻がしばらくは学業に専念する為、98%が共働きのスウェーデンでシングルインカムとなる。リッチな暮らしをするつもりは無いが、エンジニアに見合った給与+我々の事情を加味して○○の収入が必要」と話しました。また、事前にスウェーデンの各産業別平均給与や、スウェーデン人の親しい友人にいくらもらっているかを聞いておいて、私の要求が現実的な金額であることも確信を得ていました。

単に金額をバーン!と要求するのではなく、現地の物価水準、自身の家庭環境等を踏まえた上で要求金額を設定しないといけません。海外から人を雇うのが特殊なケースの会社であれば、ルールがはっきりしていないこともあるので、例えば家を買うまでの住宅手当などを要求するのも手かもしれません。特にやってはいけないことや、暗黙のルールは存在しません。とにかくダメ元でも聞いてみて、了承されたらラッキーという感覚でOKです。職務やお金に関しては、契約書に細かく記載され、互いのサインが入って初めて拘束力が発生します。

ここで話した内容が後日作られる契約書にきちんと反映されているか、サインをする前に確認することも重要です。

 

・その土地で暮らしていけるかの検証

片方が会社で面接やオリエンテーションを受けている間、家族はボーっと待っていてはもったいないので、住むであろう土地の周辺事情を探っておくべきです。自分でレンタカーを運転しても良いですし、面接を受ける会社の誰かに相談するのも良いでしょう。私は、上司の子供を就学前学校(スウェーデンでは幼稚園・保育園の区別無し)に一緒に迎えに行かせてもらい、施設内の見学もさせてもらいました。また、その後は上司宅で夕食に招いてもらい、スウェーデン人の生活ぶりが少しでも見て取れたのは大きなプラス材料でした。

 

これ以降は何とかなるでしょう。引越しや移住の手続きは思ったより簡単です。まぁめんどくさいんですけどね。かかる費用については都度、会社と交渉をしましょう。ただ、何でもかんでも請求すれば良いというものではありません。

 

最後に

日本からどんどん海外へ出て行き、外から日本を眺める人が少しでも増えれば、日本の良いところ・悪いところが客観的に見えてきて、日本の将来の為になると信じて、前5章に渡り書いてみました。

今後もアップデートや続編を書いていきます。長々と失礼しました。