スウェーデンに家族と共に移住したエンジニアのブログ

娘の教育と妻のキャリアの為にスウェーデンへ移住。

「スウェーデン移住だなんて奥さんはよくついてきましたねぇ〜」と言ってくる方へ

ストックホルムへ家族で移住し、現地企業 Öhlins Racing ABでエンジニアとして働く傍ら、スウェーデン企業への転職・移住サポート事業LIV INNOVATIONの代表を務める1981年生まれの38歳、二児の父親です。

 

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今夜はお寿司屋さん。すげーうまい。

 

スウェーデンに移住してから日本人によく言われるのが

 

「海外移住だなんて、奥さんは理解のある方ですねぇ〜!ウチのカミさんは無理ですよ〜!」

 

とか

 

「奥さんよくついてきましたねぇ〜」

 

ってヤツです。

 

なんだか私が妻から承認を得たような言い方なんですよね。

 

いやいやいやいやいやいやいや、

 

あのね、

 

俺のワガママに妻を付き合わせてる訳じゃないんですよ。

 

妻だって一人の人間です。

大人です。

人格ありますから。

そこは尊重しましょうよ。

妻は私の所有物じゃないんですから。

 

 

スウェーデンへの移住は私と妻で話し合い、2人で出した結論です。

 

誰かに言われて見ず知らずの土地に家族ごと引越しを強要されるのとは訳が違います。

 

我々はそんな古い生き方はしていません。

住む場所は自分で決めるものです。

 

事の経緯を書くと、移住を決めた当時私が勤めていたBMW Japanでのお仕事はとても楽しく、正直辞めたくなかったんです。

 

結婚した当時、妻は専業主婦になるつもりはなく、我々は共働きで生きていくつもりでしたが、いざ長女が生まれてからは仕事と育児の両立が困難と判断し、仕事を辞めざるを得なかった妻は専業主婦となりました。

子供が小さな内は子育てに全力で取り組むことで充実するものの、その後の生き方が本人も私にも想像ができなかったのです。

 

日本では一旦履歴書に空白期間ができると社会復帰はそう簡単にはいかないと思います。妻が新卒で入って10年勤め上げた保険会社に出戻りでまた同じ待遇で正社員として復帰するのは何故か不可能です。

(これ、なんでダメなんですかね?スウェーデンでは出戻りは全然ありなんですけど。)

 

というわけでこういったことで悶々としていた妻を救えるのがスウェーデン社会だったわけです。

 

幸い私が自動車業界のエンジニアとして潰しが効く国であったので仕事も見つけることができました。

(ちなみにスウェーデンへ移住するには先に仕事がないと労働許可≒ビザが降りない)

 

女性が活躍できるという点では世界トップクラスのスウェーデンであれば、女性として生きていく長女にとって素晴らしい環境となるとも思っていました。

 

というわけで楽しく働いていたBMW Japanを退職することとなったわけです。

 

ですから、「妻がついてくる」というのは完全に間違っています。私がスウェーデンでも生きる道を用意でき、その選択をしたのは妻であることは間違いありません。

 

そして、移住をしてから3年。移住前から妻はスウェーデンで保育士になると計画を立てており、次女の出産を挟んで今年の5月から契約社員としてストックホルム都心の就学前学校で働いています。朝から晩までフルタイムです。

 

英語もろくに話せない妻が、職場でスウェーデン語を話し、ストックホルムで社会人となり税金も納めています。

 

これまでの3年間、度重なる壁が妻の前に立ちはだかりましたが、その都度夫婦で力を合わせて乗り越えてきました。夫婦だけではありません、ご近所さんであり良き友人に度々相談に乗ってもらってはヒントをもらい、解決してきました。

 

私は最初から正社員のフルタイムの仕事があり、スウェーデンでも人気企業で働けているので楽なもんです。しかも英語で働けるので言葉の壁もありません。むしろ日本の労働環境から解放されて、本当に毎日天国にいるような気分です。

 

しかし妻は言葉のハンデがあり、自分が所属する社会、コミュニティもなく、難民と共に語学学校で勉強をし、諦めることなくここまでこれました。この苦労は相当なものです。

妻はクソ真面目な性格なのでここまで来れたのかもしれません。

 

正直なところ、移住して3年で、しかも出産を挟んでるのにフルタイムの仕事ができるとは思っていませんでした。

 

まだまだ学ぶことばかりだと思いますが、休むことなく、遅刻することなく、毎日きちんと働いています。加えて今年の12月までは保育士の学校にも籍を置いていて、夜な夜な寝落ちしながら課題をこなしています。もう週末はグッタリ。

 

当たり前ですが合間に6歳と2歳の育児がのしかかってきます。こんなに奮闘している妻を見て、私が何もしないわけにはいかないですよね。

 

私は可能な限りの家事、育児をしています。子供達の送り迎えや夕飯の用意、掃除機をかけたり行政手続きをやったりと、妻の負担が少しでも和らぐようにしています。

 

最近はお互いにあまりにも忙しく、ピリピリとしており夫婦喧嘩が絶えません…。

 

というわけで、「奥さん、よくついていきましたねぇ〜」とか言ってくる人にお伝えしたいのですが、妻はこんな感じで頑張っています。

 

ついてくるどころか、突っ走ってると思います。

 

言い方を変えると、

 

妻は自分の人生を精一杯生きている

 

と思います。

 

最近は毎日疲れているけども、私にとっては最も輝いている存在。

 

あと少しで学校も終わる。

 

おそらく今の職場で正社員になれるのでは…

と、私は勝手に期待しています。

 

妻が正社員になったら南の島への旅行に行くんです。これを楽しみにして毎日頑張っています。

 

スウェーデンに移住したらワークライフバランスが改善されて〜…なんて思っていましたが、毎日子供達の送り迎えをし、家に帰ってから夕飯の支度をし、子供達が寝た後に仕事をし、時計を見て慌てて寝る生活が続いています。

 

確かに、物理的に子供達や妻といる時間は長く、それだけでも幸せですが、これって決して楽なことではないんです。

 

父親をやるってのは楽なことではありません。おそらく私は世界トップクラスのイクメンと言っても過言ではないでしょう。

でもそんなことはどうだっていいんです。イクメンだねぇ!なんて言われても嬉しくも何ともないですし、そもそもイクメンという言葉がおかしいと思っていますから。

(そもそも複数系なのがおかしい。イクマンだろ、イクマン。一気にダサくなるw)

 

イクマンと呼ばれてチヤホヤされている暇は無くて、妻を支えることで精一杯です。

 

と、まあ本日は半分愚痴みたいな内容となってしまいました。

 

悪気は無いのは分かっているんですけどね、「奥さんがついていった」って言われると妙に反応しちゃうんですよって話でした。

 

ではでは

 

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日本テレビに出演し、スウェーデンのキャッシュレス社会について解説しました | LIV INNOVATION

【活動報告】川崎重工様のスウェーデン視察をサポートしました | LIV INNOVATION

【活動報告】NTTデータ経営研究所様より「キャッシュレス社会」について取材を受けました | LIV INNOVATION

【活動報告】中部経済同友会様に「スウェーデンの労働環境とその実態」のレクチャーを行いました | LIV INNOVATION

 

 

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