スウェーデンに家族と共に移住したエンジニアのブログ

娘の教育と妻のキャリアの為にスウェーデンへ移住。

スウェーデンの育児休暇制度 私は子供2人分で最長480日取れます!

おはようございます。
ストックホルムへ家族で移住し、現地企業で働く35歳、一児の父親です。

 

昨日の第二子妊娠に関連して、本日はスウェーデンの育児休暇制度についてです。

 

社会保険庁に一時間も電話で確認をした内容です。

 

 

◾︎何日取れるのか 

子供一人につき、父母それぞれ240日、両親で合計480日の育児休暇取得権利が与えられます。

これは子供が7歳になるまで有効です。

 

従業員が育児休暇の取得を申し出た場合に、会社はこれを断ってはいけません。

 

 

育児休暇は夫婦間で譲渡が可能です。ですが、一人が取れる休暇は最長390日なので、多くのケースは父親が240日のうちの150日を母親にあげちゃいます。

 

となると、事実上、父親は最低90日の育児休暇を取得しないといけないということになります。

 

 

私は来年の6月頃から4ヶ月間の育児休暇を取得する予定です。

 

 

つい数年前まではこれが60日でした。父親の取得率が低いので国がルールを変えたのです。

 

 

 

◾︎いくらもらえるのか

育児休暇取得期間中は社会保険庁より所得の80%(但し収入によって変わる)が保障されます。

 

また、会社によってはさらに上乗せがあります。例えば、私の会社では3ヶ月間+10%となります。つまり収入の90%となるわけです。

 

こういうところで良い会社、悪い会社が別れてきます。

スウェーデンでは会社の規模で良い悪いを語る傾向にありません。

 

 

ちなみに、我家の場合、妻はスウェーデンでの所得実績が無く学生の身ですが、この場合でも一日250kr=約3300円が給付されます。

 

子供を産んだおかげで我家の世帯収入は月に10万円も増えます!

(ちょっと俺ビッグダディやろうかな!)

 

また、夫婦合わせて480日のうち、90日は収入の80%でなく、最低額の給付となります。

これは180kr=約2300円です。

 

この90日を一気に使っても良いのですが、さすがに収入がガクンと減ってしまうので、多くの家庭では子供が7歳になるまでに小出しで使うのが一般的です。

 

おそらくこれも国の狙いなのでしょうが、子供の育児休暇期間が終わってから7歳になるまでの6年間で90日を均等に割り振ると、年間15日=3週間の休暇が通常の有給休暇に上乗せされるということです。

 

夫婦合わせて+3週間の休暇となりますが、これを全て私が取ったとすると、私は年間6週間の有給休暇が取れるので、私は向こう7年間は育児休暇と合わせて9週間の休暇が得られます。

 

ここまでの内容を資料にまとめました。

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◾︎日本産まれの長女の分はどうなる?

外国から移住してきた人でも、住民登録された段階で同じように権利が発生します。

 

ということは、我々の場合、単純に上述の日数は2倍となり、両親で960日で、父母それぞれ480日となります。

 

長女が産まれた年の段階ではルールが変わる前なので私は最低60日の取得となります。

 

11月に日本は帰る用事があるので11〜12月とお正月でこの60日=12週間を使おうかなと考えています。

(ずっと日本にいるのもアレなので南国にも行こうかと←みんなこんな感じなので…)

 

また、同じように90日分の"小出し分"が発生します。但し娘は現在3歳半なので、後3年半で取得しなければなりません。

毎年25日の計算になります。

 

 

◾︎育児休暇は一年や二年では終わらないということ

私は、次女が7歳になる2024年まで下記のような休暇を取得する権利があります。

 

2017年

有給休暇30日+長女分育児休暇60日+長女小出し育児休暇25日=115日の休暇(23週間)

 

2018年

有給休暇30日+次女分育児休暇90日+長女小出し育児休暇25日=145日の休暇(29週間)

 

2019年〜2020年

有給休暇30日+長女次女分小出し育児休暇40日=70日の休暇(14週間)

 

2021年〜2024年

有給休暇30日+次女分小出し育児休暇15日=45日の休暇(9週間)

 

 

確かに仕事との兼ね合いもありますが、一度きりの人生ですし、幼い子供と過ごせる時間は2度と返ってこないので上記の権利は可能な限り行使します。

 

↓こういう奇想天外な行動をできるだけ見ておきたい。

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でもって風邪を引いた日に有給休暇は使えません↓

http://sverigeyoshi.hatenablog.com/entry/2016/11/18/013930

 

いやーしかし、今年は半分弱しか出社しませんし、来年なんて半分以上が休暇です…笑

 

 

いいんですかね?

 

 

いいんですよ。

 

 

まぁ定年まであと30年間近くありますし、そのうちの2年ぐらいは別にいいんじゃないですかね。

 

与えられた権利ですから、スウェーデンでは申し訳なく感じる人はいません。

 

仕事は出社ができる範囲で可能な限りやれば良いのです。

 

会社としては、子育て世代の従業員のこうした特性をも考慮した経営=人材マネジメントが必要となってきます。

 

 ◾︎スウェーデンの出生率は高い

 

スウェーデンの出生率は1.9人で日本は1.4人。

(共に2012年のデータでちょっと古い)

 

手厚い育児休暇と学費の無償化を実現することで先進国でもトップクラスの出生率を維持しています。

 

これができるのは適切な財源がある、言い換えれば女性も当たり前のように働いているということです。

 

フランス、オランダ、イギリス、どの国も出生率上昇は常に課題で、様々な取組が行われているようです。

 

日本も欧州諸国と同じような育児休暇制度を設け、教育費を無償化するには一刻も早く女性の就業率を大幅に上昇させる必要があるということですね。

 

 

いやいや、しかし制度が少し複雑なもんで今回は私にとっても良い勉強になりました。

でもまだ全て合っているか不安なので間違いがあれば都度修正します。

 

 

ではでは、また明日。