先日書いた内容の続きです。
ムカついたら会社を辞めれば良い。
まずはそれが可能な社会を作るべき。
と締めくくりました。
では具体的にどういう社会を目指すべきなのでしょうか??
私の結論は、何度も言うように
「会社と従業員の関係を見直すこと」
の他にありません。
つまりそれは、
「会社に頼り過ぎている部分を適正化すること」
です。
↓手書きの絵でまとめてみましたw
以下、解説です。
◾︎会社に頼ってるって何?
では会社に頼っている部分というのは具体的にどういうところなのでしょうか。
私がパッと思い浮かぶのは以下の通り。
社宅
通勤手当
退職金
家族手当
扶養手当
終身雇用
などなど。
これらは企業によって額が変わったり、そもそも存在しなかったりします。
不公平だと思いません?
まあ、それはさておき、こういった"恩恵"を受けている人だと特に、転職を考えた時により条件の良い会社を探すのは難しいと思います。
例えば社宅に住んでいたら…家賃がべらぼうに安かったりすると転職も躊躇しちゃいますよね。
と、このように会社に生活の一部、いや、人によってはかなりの部分の面倒を見てもらっているのです。
◾︎実は勝手に会社との間でGive and Takeが成立している
こうして会社に頼ってしまっている一方、理不尽なことを受け入れないといけない時も多いかと思います。
誰もが一度や二度、「こんな会社辞めてやるぅ〜!」と思った経験があると思います。
私の経験上、以下の通りです。
転勤の恐怖に怯える、もしくは実際に転勤となる
幸い、私は転勤することはありませんでしたが、いつ遠くに転勤となってもおかしくない状況にビクビクするアレ…
千本ノックの教育的指導
もう出口のないことをひたすら突っ込まれて、だんだん病んでくるアレ…
オレ何をやってるんだろう。
よく分からない残業
自分は忙しくないんだけど、部署全体の忙しさをアピールしないといけないのでとりあえず残るみたいなアレ…
早く帰って子供とお風呂に入りたかったなぁ。
なんでアイツが先に出世するんだ!?
どう考えたってアイツより仕事やってるし納得がいかない!上司に訴えても「そういうもんだからまあまあ」ってヤツ。
つまり、先ほどの恩恵と上記の不満は、会社と従業員との間でGive and Takeが成り立ってるのです。
なので、
会社に頼らない=Takeをしない代わりにGiveもしない
これをやっていかないといけないと感じています。
◾︎じゃあスウェーデンはどうなってんだ?
先ほど羅列した社宅、通勤手当、家族手当などは全て存在しません。
社会の仕組みが根本から異なり、生活の一部を会社に頼ることはありません。
では、スウェーデンの各個人は何を頼るのか…
社会です。
自身の病欠や、子供の風邪の為の休暇では、会社の有給休暇は使えず、社会保障でその分の収入が賄われます。
通勤手当に相当するガソリン代は一定の距離を超えると所得税から控除できます。
このように会社からは"手当"と名のつくものは何もありません。
その代わり、何かと"手当"と名のつくものが社会保障から得られます。
とにかく、日本と比べて会社との距離があります。
その代わりに社会がバックアップしてくれるのです。
「スウェーデンって通勤手当も無いし社宅も無いのか!かわいそうだ!」
ではないんです。
会社との距離を適切に保つ為(ムカついたら辞められる為)にこういったものはもらってはいけないという考え方もできるのかもしれません。
まぁ中には若いうちからずーっとコロコロと転職を繰り返して、いつまで経ってもキャリアを積めない人だったいますけどね。
◾︎じゃあどうすれば良いのよ?
社会を変えるしかありません。
その方法はいくつかあるはずです。
まともな政治家を選ぶ=選挙に行く
労働組合を利用する=自分が委員になる
などなど、個人でできることは小さなことかもしれませんが、その気になれば5〜10年で社会はガラリと変えられるはずです。
それが待てない、どうもやる気になれないのであれば、やはり海外へ移住するべきだと思います。
一定数の国民が流出すれば国も重たい腰を上げるのではないでしょうか。
海外の移住なんてハードルが高いよ!と思うかもしれませんが、そんなことありません。
私もつい数年前まではスウェーデンで働くなんて想像もしていませんでした。
やる気になれば何とかなります。
特に英語なんてすぐに何とかなります。
これだけ国際化が進んでいる日本で、外人の友達の一人や二人を作るのは簡単な話です。
現に私はここ数年で飛躍的に話せるようになりました。
英語が話せるようなるにはどうしたら良い?
↓の過去記事を参照下さい。未だにアクセスが多い記事で大変オススメです。
http://sverigeyoshi.hatenablog.com/entry/2016/09/14/000542
ですから、「できる・できない」の話ではなく、「やるか・やらないか」の話です。
また、日本企業で5〜10年、一社で勤めた人であれば、十分に外国で通用するはずです。
自信を持ちましょう。
研修と実務をコツコツと積み重ねた財産は外国でかなり通用しますよ。
(業界にもよると思うが少なくとも日本の自動車業界の人の育て方は素晴らしい。ドイツもスウェーデンも日本のやり方をかなり研究している。)
という訳で、熱く語りましたが「会社と従業員の距離感」についてスウェーデンと日本を比較してみました。
最後に、「社蓄」という言葉をとっととこの世から抹消しましょう。
あまりにも酷い言葉です。
これを国語辞典に載せますか?
流行語大賞にしますか?
この言葉を次世代に継承しますか?
我々の世代が解決しないとダメなんです。
ではでは、また明日。