スウェーデンに家族と共に移住したエンジニアのブログ

娘の教育と妻のキャリアの為にスウェーデンへ移住。

スウェーデンの大学には偏差値が無い〜偏差値よりも大切にすべきこと〜

ストックホルムへ家族で移住し、現地企業 Öhlins Racing ABでエンジニアとして働く傍ら、スウェーデン企業への転職・移住サポート事業LIV INNOVATIONの代表を務める1981年生まれの37歳、二児の父親です。

 

↓今日の就学前学校の様子。14時過ぎに迎えに行った時。

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↓ 反対を向くとこの通り、湖です。ん〜、素敵。

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さて、今日は偏差値の話。

隣の55歳の同僚に聞いたお話です。

 

スウェーデンには偏差値ってものがないんですって。

 

そもそも受験が存在せず、高校に相当するGymnasietでの成績が重要になってきます。

 

例えば医学部に入りたいのであればGymnasietでトップクラスの成績が必要です。

 

エンジニアになるには自然科学系でそこそこの成績を残しておかないとダメなんです。

 

ですから「偏差値◯◯!」のような明確に優劣を付けられる物差しは存在しませんが、ある程度学生の学力は絞られます。

 

他にも、大学が独自に設ける試験(これは日本の入試に近い)もあるようですし、社会人を対象としたセンター試験のようなものがあり、これで過去の高校時代の成績を更新することもできるようです。

 (ただ、この話は隣の55歳の同僚に聞いた話なので古新聞かも…スミマセン)

 

で、そのおじさんとこんな話になったんですよ。

 

私「ところでUnversity of Tokyo(東大)って知ってますか?」

 

隣のおじさん「んー、知らん。でもありそうだよね。何か日本で一番良さそう。君はそこを出たの?」

 

私「いやいや!まさか!あんなとこ入れませんよ!!私はJapan University(日大のこと)ですよ!」

※正しくはNihon University

 

隣のおじさん「おー!Tokyoより良さそうじゃん!」

 

私「コラコラ!いやいやいやいや!(偏差値や入試についてあれこれ説明)」

 

私「じゃあWasedaとかKeioはご存知??(周りの同僚4人に聞く)」

 

みんな「はてはて…ワ、ワセ…?」

 

私「Kyotoは?」

 

隣のおじさん「あー、なんか聞いたことあるなー。誰かノーベル賞取ってるよね!?」

 

私「そそそそそ!」

 

というわけで、結論としては、

 

日本の大学の知名度なんてこんなもん

 

ということです。

 

これ、今後の日本の課題の一つだと思いますよ。

 

日本の大学に足りないもの、それは英語です。

間違いありません。

 

スウェーデンの大学は、修士課程は英語で学びます。

 

もちろんそれは国外から優秀な学生を呼び込む為です。

 

なので必然的に知名度は上がります。

 

日本ではスウェーデン王立工科大はそこまで有名ではないかもしれませんが、欧州ではなかなかの名門です。

学生の人種はかなり混ぜこぜだそうです。アジアからの留学生も多数。

 

 

 

そう言えば、私が大学生の頃はアジア圏からの留学生をけっこう目にしたのを覚えています。

 

ベトナムやタイ、ラオス、中国から留学生が多かった印象です。

 

全員とは限りませんが、日本語を覚えて日本で就職するなり、母国へ戻り日本語を武器にしたいと語っていた人達が多くいました。

 

ところが、欧州や北米の学生は一人も見ませんでした。

私は、母校の一学部しか知りませんが、金髪の学生は見たことなかったですねぇ。

 

これ、英語で授業を受けたり研究ができないからなんですよ。

探せばあるのかもしれませんが。

 

ですが日本という国は、特に世界中の工学系の学生にとっては興味のある国なんです。

 

何故ならば…

 

トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、ソニー、パナソニック、三菱電機、東芝といったような世界的に超有名な自動車産業や電機産業が栄えていて、大学とは当然共同研究をやっていて、これは魅力的でしょう。

 

私個人としては、世界中の多くの学生に日本で学ぶチャンスを与えるべきだと思います。

 

だって少子化で学生の数が減ってきているんですよね??

 

スウェーデンでは、少なくとも工学系大学院では講義は英語、教材も英語、論文も英語、研究も英語、全部英語です。

 

日本の大学も早いところ英語化を進め、外国から多くの学生を受け入れ、日本人の学生時代に多様な価値観に触れる機会を与えるべきです。

 

また、外国からの留学生に労働市場を開放すべく、新卒一括採用や年功序列等の日本独特の文化も変えるべきだと思います。

(ここらはいつもの主張なので割愛)

 

 

思い返せば私の母校、日本大学理工学部機械工学科はとても良いところでした。自動車業界の数多くの大手企業と共同研究をやっていましたし、教授は学会やその分野での重鎮が多数在籍していました。もちろん今も。

 

生まれ変わってまた大学へ通うならまた日大を選びますよ。

(いや、そもそも海外に留学するな…)

 

とにかく、18歳時点の偏差値にはあまり意味がないんです。

 

どうせ偏差値を取るなら卒業生の年収とかにすれば良いのに!笑

 

それよりも、その大学でどんな研究ができるのか。

 

もっと言えば、企業とどれたけパイプがあり、どれだけ潤沢な資金があり、どれたけ豊かな試験設備が整っているかを数値化したら、私の母校はかなり高い偏差値となるでしょう。

 

私はとんでもない学生生活(後日書きましょうか…)でしたが、母校で多くを学ばせてもらいました。

 

大学とは、

 

何を学びたいのか

 

その大学、学部、学科でそれが学べるのか

 

盲目的な受験勉強や偏差値なんかより大切なことってあると思うんです。

 

 

ではでは、また明日!

もう金曜日か…

 

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