スウェーデンに家族と共に移住したエンジニアのブログ

娘の教育と妻のキャリアの為にスウェーデンへ移住。

日本人パパのスウェーデン育児休暇日記 最終日

4ヶ月の育児休暇を終えて、パパから次女へメッセージ

まずは就学前学校デビュー、おめでとう。

今日は初めて一人で過ごしたね!まずは一週間、お疲れ様。

 

1歳4ヶ月となり、自分で歩けるし、だいぶ意思表示が出来るようになってきたね。

パパはそんなあなたを眺めているだけで毎日本当に幸せです。

 

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手をつないで歩いたり、一人で歩いたり、いっぱい歩くようになったね。

 

このメッセージは、あなたが大きくなって難しい話が分かるようになった時に読んでもらおうと思って書きました。

 

2016年3月に、パパとママとお姉ちゃんはスウェーデンに引越してきました。この時、あなたはまだ産まれていません。

 

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2016年3月1日、スウェーデンに引越してきた。そうか、次女はこの場所を知らないのか。あなたが産まれる前、最初はここに住んでいたんだよ。

 

ところで、何故、パパとママは日本からわざわざスウェーデンまで来たのかを説明します。

 

パパがスウェーデンに来たのは、あなたとお姉ちゃんとママとなるべく一緒にいたいと思ったからです。

(ママにはママの理由があるので聞いてみて下さい。パパに付いて来たわけではありません。)

 

お姉ちゃんが産まれた2013年、パパは当時ホンダの研究所で働いていて、おじいちゃんもおばあちゃんも、パパのお友達もみんな「良い会社だね!」と言ってくれていました。

 

でも、毎日21時まで残業で、家に着くのは22時過ぎ。お姉ちゃんはとっくに寝ていました。

なので、家に帰ってから、そーっと部屋に入って、お姉ちゃんをジーっと見つめていました。

 

朝も早かったので、なかなかお姉ちゃんには会えませんでした。

「同じ家に住んでいるのに全然会えないなぁ」と思っていました。

 

お姉ちゃんと遊べたのは土日だけです。

でもお姉ちゃんはあまりパパに寄り付いてくれませんでした。

それもそのはず、月曜から金曜まで見たこともない人だったので仕方のないことです。

 

平日はほとんど会えないし、土日も抱っこするだけで泣いちゃう。パパはとても辛かったのを覚えています。

 

ところが、おじいちゃんもおばあちゃんも、会社のみんなからも、

 

「そんなもんだよ。男は頑張って働いていっぱい稼がないと!」

 

と言われました。

 

パパはどうしても納得ができませんでした。

 

「お金よりも、自分の子供ともっと会いたい」

 

と思いました。

 

そこで、残業をしなくてもよい仕事を探して、2014年1月からBMW Japanに転職をしました。転職をしようか悩んでいた時に、おじいちゃんやお友達からは猛反対されたけど、ママだけは背中を押してくれました。

 

パパは、得意の英語が使えるお仕事だったし、残業もなくなったし、東京に新築のマンションも買ったのでとっても幸せでした。

 

パパは時々BMWの本社があるドイツに出張に行きました。2014年の11月の出張の時に、ママとお姉ちゃんも一緒に行くことにしました。

 

その時に、ミュンヘンの同僚の家にみんなで遊びに行き、パパとママは

 

「日本を出なければ!」

 

と思ったのです。

 

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これがその同僚の家。庭が4000平米もあるんだよ。

 

 

ドイツの同僚の家は庭がとっても大きくて、学校には偏差値が無くて、受験も塾もない。そして授業料もかからない。こういう国で子供を伸び伸びと育てたいなと思ったのです。

 

日本へ戻ってからパパとママは世界地図を広げてどこに住みたいかを以下の観点で考えました。

 

・自然に囲まれていて伸び伸びと暮らせる

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ココは車で5分、歩いて30分。こういう環境が欲しかった。東京ではこういうところが無いんだよ。

 

・女性が活躍できる社会

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スウェーデンの国政政党の党首8人の内3人が女性。内2人は30代。対して日本は…あれ?小池百合子ってもう党首じゃないのかな?コロコロ変わるから分からないな。

 

・仕事と家庭のバランスが取れる

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平日だって土日だって、朝ごはんと夕飯はみんなで食べようね。

 

 

これらの条件に合う国は、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、オランダとなりました。

 

その中でパパが働けそうな自動車産業が栄えているのがスウェーデンでした。

 

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スウェーデンにはVolvoやScaniaがあるし、何よりÖhlinsは憧れのブランドだった。

 

パパのお友達のステファンに相談したら、すぐにスウェーデンの会社(Öhlins)の求人情報を送ってくれたのです。

 

パパは迷わず応募し、話はトントン拍子で進んでスウェーデンへ引越してきたのです。新築で買ったマンションは僅か一年で売りました。

 

スウェーデンへ引越してきた次の年、あなたはSolnaの病院で元気に産まれました。

 

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Hello world!

 

パパもママもお姉ちゃんも、とっても喜んだことを覚えています。

産まれてきてくれてありがとう。

 

そして、パパはあなたが産まれてからずっと一緒にいるようにしました。

 

平日も土日も、必ず家に早く帰ってあなたを抱っこし、オムツを替え、お風呂に入れ、一緒にご飯を食べました。

 

あなたが一歳になってすぐ、パパは4ヶ月の育児休暇を取りました。

 

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この4ヶ月、色々なところに行ったね。Öland, Jönköping, 日本、エストニア。

 

 

パパは、この育児休暇を取るためにスウェーデンまで来たと言ってもいいぐらい、この育児休暇にはこだわりを持っていました。

それもあって毎日ブログで日記を書いてきました。

 

あなたは育児休暇が始まった頃、まだ歩けもしませんでした。

7月に日本へ行った時、とっても暑かったね。体調を崩して何日も熱を出しちゃったね。それ以来、一度も風邪を引かないあなたはとても丈夫で、パパもママも助かっています。

 

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帰りの飛行機はママがいなくて3人だけ。その後2週間、ママ不在の生活…この2週間は人生で最も大変だった!パパは一生忘れない!

 

 

やがて一歩、二歩と歩き出し、8月の中旬から移動手段がハイハイから歩行に変わりました。あなたが初めて20歩も歩けた日のことをはっきりと覚えています。その後、初めてスタスタと自由に歩けた日のこともはっきりと覚えています。

 

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初めて20歩以上歩いたのはココ。Liljeholmenの公園だよ。

 

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突然スタスタと自由に歩き出したのはココ。ArningeのLeos Leklandだよ。

 

パパはこれらの瞬間を見逃したくなかったんだ。

 

お姉ちゃんが産まれる時、パパは病院に着くのがあと一歩遅くて間に合わなかったんだ。パパはこのことを一生後悔すると思う。

 

だからあなたが産まれる時は何が何でも出産に立ち会うと決めていたんだ。

知ってるかな?あなたのへその緒を切ったのはパパなんだよ!

 

あなたが産まれたその日から、今日の育児休暇最終日まで、毎日毎日あなたの成長を見守りました。お姉ちゃんの分を取り返すかのようにね。

 

この時間は一生に一度しかやってこないから本当に大切にしていました。

 

お姉ちゃんの時のように、抱っこをしても嫌がられなかったので本当に幸せな毎日でした。

嫌がらないどころか、パパを頼りにしてくれてありがとう。何か困ったことが起きた時に、パパ目掛けて走ってくるあなたが本当にかわいかった。

そして嬉しかった。こんなことはお姉ちゃんの時にはなかったからね。

 

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4ヶ月間、ずっと抱っこしたね。

 

毎日一緒にいることって大切なことなんだね。パパはあなたから沢山のことを教えてもらいました。

 

さて、来週から本格的に一人で就学前学校に通うことになるけど、パパは大丈夫だと思っています。

 

でも、もし困ったら同じ建物にいるお姉ちゃんを探してね。

先生もみんな優しいから大丈夫だよ。

お友達もみんな優しいから大丈夫だよ。

 

でも、困り果ててどうすることもできなかったらパパに電話をしてもらってね。5分で駆け付けるから!

 

その為にパパはあなたの就学前学校の近くで働いてるんだよ。

 

 

ところで、あと一つだけ伝えたいことがあります。

 

 

パパはスウェーデンで起業をしました。

これもあなたとお姉ちゃんの為です。

 

今、パパは仕事をとても楽しんでいます。でも、この先あと30年もこのまま楽しく働けるかどうかは分かりません。

 

パパはあなたとお姉ちゃんに、常に活き活きと働いている姿を見せたいと思っています。同じ会社で同じことをずーっとやって、毎日同じことを繰り返し、若い世代に小言を吐く存在にはなりたくありません。

 

また、働くということは世の中に貢献することだとパパは思っています。

そこで、自分が生涯をかけて世の中に貢献できる方法は何だろうかと一生懸命考えました。

 

それからあなたがお昼寝している時と、夜寝た後に毎日毎日準備を重ねてきました。

 

それがやっと形となりました。

 

ただ、今働いている会社は今までと変わりなく働きます。最初は副業としてスタートし、いつかは本業にしたいと思っています。

 

これをあなたが読んでいる十数年後、このビジネスが本業になっているはずです。

そして活き活きと働いているはずです。その為に起業したのですから。

 

パパが作った会社はLIV INNOVATIONと言います。

LIVはスウェーデン語で「人生」。

INNOVATIONは英語で「革新」。

 

パパとママは、日本からスウェーデンに引越しをして、人生を革新的に切り開きました。

 

あなたも将来、LIVにINNOVATIONを起こして楽しく生きて下さい。

 

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LIV INNOVATION ホームページ

https://liv-i.se

 

 

パパが今、あなたに伝えられることはこれぐらいかな。

 

 

ではでは、素晴らしい育児休暇をありがとう!

これからもよろしくね(^^)