おはようございます。
ストックホルムへ家族で移住し、現地企業で働く35歳、一児の父親です。
↓写真はこの前の土曜日。隣に住む14歳の子と湖にスケートに行きました。
この子に限らず、スウェーデンの中高生は素晴らしい社交性があります。
これについては別途書きます。
さてさて、銀行の話です。
まず、移住したての日本人がスウェーデンで住宅ローンを組めるのでしょうか。
結論としては、難しいです。
でも何とかなりました。
ローンを組むにはスウェーデンに1年住んでないとダメだと友人から聞いていましたが、駄目元でローンの申請をしてみました。
3つの銀行に申請をしましたが、融資不可能が2つと、1.0Mio krまで=1300万円までならOKとのこと。
でもこれじゃワンルームしか買えないよ!
後にそれぞれの銀行に問合せて見えてきたのは、我々日本人の場合は、スウェーデン在住期間よりも共働きか否かが重要だということです。
妻が働き出すのに後数年かかるし、それまで高額の家賃を払うのかぁ…
と、困っていたある日、会社のCFO=財務のトップが日本へ旅行の相談をしてきたので、ついでに住宅ローンの相談してみました。
すると「俺に任せろ!」と言ってもらった翌日、何やら銀行からメールが来ました。
会社が取引をしている銀行からです。
電話でお話がしたいと。
ほほぅ。
で、電話で色々聞かれました。
ちなみにやりとりは最初の挨拶以外全部英語です…
ホントはスウェーデン語でやらないといけないんだけども…
銀行「何でスウェーデンにいるんだ?」
俺「娘の教育の為っス」
銀行「いつ日本に帰るんだ?」
俺「帰るつもりないっス」
銀行「家族は?」
俺「妻と3歳の娘っス」
銀行「具体的にどんな仕事してんの?」
俺「エンジニアっス。設計したり図面描いたりっス」
銀行「日本で何をしてたの?」
俺「10年弱似たようなことしてたっス」
ここから世間話
(日本人男性は珍しいようで電話口でよくこうなる)
銀行「俺日本行ったことないんだけどさー、行ってみたいんだよねー!」
俺「是非オススメするよ!でも7〜9月は溶けちゃう暑さだからやめとけ!」
銀行「つーか、なんでまたスウェーデン?日本と全然違うでしょー!?」
俺「うん、だからさっき言ったよね…」
銀行「俺のガールフレンドが日本好きでさぁ…○X<>$#+=…」
俺「お、おう、そうかそうか。分かったから金貸してくれよ!」
銀行「おー!そうだったそうだった失礼!ヨシ分かった!君には2.5Mio kr融資しよう!」
俺「マジすか!他の銀行は軒並みゼロとか1.0Mio krでしたよ!」
銀行「彼らは君がどんな人かを知らないだけなんだ。システムで画一的に判断してくとどうしてもそうなってしまうんだ。でもこうやって話ができて俺もハッピーだぜ!」
俺「アザッす♪」
銀行「あと購入価格の最低15%は最初にキャッシュで払ってくれよな!これはスウェーデン人も同じルールだから!」
俺「15%!?え、えぇ、大金だな…何とかするぜ!」
とにかく、2.5Mio kr = 3300万円の借金ができることが分かりました。
ですが住宅購入価格の最低15%は頭金として用意しないといけません。
(ローンの15%ではありません)
私は2.6Mio krの家を買ったので、15%は0.39Mio kr=500万円ほどの頭金を用意したということです。
しかし、銀行に限らず色々なところでこのようなやりとりができるのがスウェーデンの良いところで、ルールはさておき、話を聞いてくれてできる限りのことをやってくれる傾向にあります。
で、担当者がルールの背景を理解していて、自分で合理的な判断できるのです。
日本でよく聞いた「ルールだからダメなんです!」というのをあまり耳にしません。
彼らに何故ダメなのかを聞いても、
「今までやってこなかった」とか「上がダメだと言っている」とか到底納得のいく説明は得られないのがほとんどだったと記憶しています。
(スウェーデンでも、話をしてもダメな時も沢山ありますけどね)
スウェーデンでは、ルールがあるからといって簡単に諦めてもいけません。
何とか話を聞いてもらい、双方の納得いく形を模索するべきなんです。
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ところで、私が組んだローンは50年で完済となります。長〜いですね。
細く長〜く払うので月々の支払いも高くありません。
繰り上げ返済もするつもりありません。
ここが日本と大きな違いだと思うのですが、こういうことが成立するのは、何十年経っても住宅としての価値が落ちないからです。
むしろちゃんとメンテナンスをしていれば価値は上がります。
極端なことを言えば、ローンは利息だけ払っていればOK(借金が購入価格の50%以下なら可能)で、いざとなったら売却すればいつでもローンは完済できるのです。
さて、明日はスウェーデンで家を買うにはどうすればいいの?
不動産屋に行くの?
スーモみたいのがあるの?
※明日で家の話は終わりです。
ではでは、また明日。