スウェーデンに家族と共に移住したエンジニアのブログ

娘の教育と妻のキャリアの為にスウェーデンへ移住。

スウェーデンの山+ノルウェー旅行

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Geirangerはノルウェーの有名なフィヨルドの一つ

 

今年の夏休みは例年よりも更に長く44連休。7月の頭から8月中旬までの6週間、ぶっ続けで有給休暇となります。

現在4週が経過し、残り2週間となりましたが、もはや仕事の事は記憶になく、働く日が待ち遠しいと言うか妙に新鮮な気持ちです。働くってなんだっけ…?といった感覚です。

さすがに6週間は長過ぎたなぁと感じています。4週間でちょうど良かったかな。

 

さてさて、妻も同じタイミングで夏休みが始まり、妻は一人で2週間弱日本へ行っていました。その間、いわゆるワンオペですが、子供達は10歳と7歳となり、キャンプに行ったり、ちょっと遠くのプールに行ったりと楽しく過ごせました。

思い返せば前回のワンオペは長女が4歳、次女が1歳になりたての育児休暇の頃で、この時は10日ほどワンオペをしましたが辛かった…

 

さてさて、本題となりますが、我々の夏休み後半はスウェーデンの山での登山とノルウェー旅行となりました。

全て車で巡りました。総走行距離2000kmちょっととなりましたが、こうして長距離移動をする為に良い車を選んだので超快適なドライブでした。私は運転する事が全く苦ではないので、車旅行、英語でRoad trip、スウェーデン語でBilresaとの相性は抜群です。

 

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BMW 330e プラグインハイブリッド。292馬力なのでノロノロした車がいたら一瞬で追い越せます。背景はGeiranger近くの氷河。

 

ちなみに我家の猫さんはお隣さん宅でお留守番。両隣のどちらも預かってくれるので気軽に旅行に行けます。

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<旅程>

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ストックホルム郊外の自宅を出て北上し、Sundsvallという街で休憩を挟み、そこから西の山奥へ。Östersundという街で一泊し、翌日からは更に西へ移動して登山。山の中で一泊し、下山したら山小屋付近でテントでもう一泊。

その後は西へ抜けてノルウェーの街、Trondheimへ。ここで友人宅を訪問し、3泊させてもらいました。

その後南下し、フィヨルドのGeirangerへ。ここで2泊し、最終日は14時間かけて自宅へ戻るという旅行になりました。

 

<初日>

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まずは荷造りと積込み。我家の車はしょっちゅう荷室がパンパンになります。以前の車では屋根上に箱をつけていましたが、燃費が悪化するし、使わない時の保管場所に困るので今のところは箱無しで頑張っています。

 

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朝の07:30に出発。休憩地点のSundsvallまでは高速道路を永遠と3時間北上するだけなのであっと言う間でした。一応街の高台へ行き、眺望を楽しみましたが、モタモタしてる暇もないのでさっさと移動。

 

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Östersundのホテルに着いたのが16時頃。ノンストップだと6時間のところ8.5時間かけてきました。休憩が合計2.5時間だったということ。Best Westernというチェーンですが、意外と安かった。一泊1200kr。日本円で18000円。これの倍はかかるかなと思っていたのでラッキー。てか、円安ヤバいな…

 

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夕飯は中心街にある激混みのイタリアン。予約無しで何とか入れました。混んでるだけあって美味しい。値段を気にせずデザートまで頼んだので1500krぐらい払いました。23000円ってことか。日本円にすると高い!と思いますが、スウェーデンクローナだとそこまだ高いと思わないんですよね。

 

<2日目>

ここからは写真が増えます。それだけ景色が素晴らしかったってこと。

 

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Jämtlandstriangelという有名な登山ルート。地図で見ると三角形の形をしていて、山小屋が三角形の頂点に3箇所あり、一辺が14〜19km。大人でも2泊3日が最短でも必要となります。


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休憩時。蚊が多いので子供達は蚊除けのネットを頭から被っています。我々は初めての本格登山なので、あまり無理をせず、数キロの地点でキャンプをする予定でした。


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吊り橋。揺れるのでちょっと怖かった。

 

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川の水は飲み放題。冷たくて美味しかった!お腹を壊すこともありませんでした。

 


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ところどころ雪が残っているので子供達は大喜び。

 


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食事はこんなヤツです。レトルトだったらドライライスの炒飯やら五目ご飯だったり。食料がリュックサックの場所をかなり取るんですよねー。

 


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橋を渡ったところが素敵だったのでテントを貼る事に。360度何もないところでキャンプ。

 


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翌朝は晴れていたので最高でした。しかしお片付けが大変。

 


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家族4人で記念撮影。今回は片道たったの3km、往復6kmでしたが、次回は全行程の42kmを制覇したいです。今回の登山で何が必要、不必要、体力や子供達の様子が分かったので自信が持てました。

 

<3日目>

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下山し、山小屋の脇で今度はファミリーテント泊。ここは川のすぐ横でロケーションとしては完璧!


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山小屋でビールを頂く。うまい。でも値段を見てビックリ130kr!2000円。マクドナルドのセットよりも高いwまぁ、山小屋価格ですからね、仕方ない。

 

 

<4日目>

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テントを片付けていよいよノルウェーへ向けて出発。道中、景色が素晴らしく頻繁に停車する羽目に。


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お腹が空いたのでバーガーやらケバブのレストランへ。この手のお店はストックホルムだと100%移民が働いていますが、ココは違っていわゆる白人のスウェーデン人がバーガーを焼いてくれました。新鮮。ちなみにこういう発言をするだけでスウェーデンでは人種差別的と捉えられます。国全体がリベラル色が強く、その中で右だの左だの言っていますが、日本と比べたら左と超左って感じです。極右と言われる政党がありますが、彼らの政策を日本人が聞いたら極右にはならず、何の違和感もないでしょう。スウェーデン国内では相対的に極右になるんですよねぇ、国全体が超左寄りなもんで。

とにかく、スウェーデンでの移民に関する話題はタブーという雰囲気はかなり行き過ぎている印象です。店で働いてる人が外国人だった、と言う会話に色んな背景や意味が詰まってしまう息苦しい社会だなーと個人的には感じます。まあそうは言っても私も移民の一人でガイジンですからね、色々思う事はありますが、この社会には感謝していることは間違いありません。移民の話題がタブーとなっているおかけで、我々に対する感情が表に出てこないだけなんです。人種差別をされた経験は本当に一度もありません。妻も子供達も同様です。ですが、これは飽くまでスウェーデン人が表に出していないだけなので、そこはありがたく思わないといけないな、ということです。

つまり、人種差別はあるんです。そういった感情は当然スウェーデン人にだってあります。それを表に出すのは恥ずかしい事というのがこの国の常識なんです。あとは、第二次大戦に巻き込まれなかったからなのか、性善説を信じている人が尋常じゃなく多いんです。それで大量の移民受け入れにつながっていったのかなと。端的に言うとこんな感じです。彼らの理屈も分からなくはないのですが、何せ性善説が強すぎて理解できず…

でも、ここ数年は移民政策の見直しをしています。左寄りの政党もその流れに乗っています。

政治の話はこの辺で。

 


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スウェーデンの山から2.5時間。友人宅のあるTrondheimへ到着。こんな眺めの家、ズルいって!

 

<5〜6日目>
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街の中心にある大聖堂。オルガン演奏を聴けました。

 


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街並み。晴れたら曇ったり天気がコロコロと変わります。

 


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友人宅近くにある幼稚園。高台の上にあるので眺めが良すぎ。長女が生まれたばかりの頃、東京の幼稚園をいくつか見て回りましたが、以下略…

とにかくスウェーデンというか北欧に移住してきて本当によかったなと思います。幼稚園やその他教育関連施設、学校は納得行く感じです。

 


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翌日はお祭りだったので、再び大聖堂付近を散策。お昼に食べたスープが美味しかったな。しかーしさすがノルウェー、高い!これで220krほど。3300円。屋台飯ですよ。ノルウェーはスウェーデンよりも更に物価が高くて、スイスに次いで世界で2番目に高い!?いや、カリフォルニアもヤバいのですが、とにかく物価高めです。

 


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傘が沢山。

 


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友人宅で頂いたTrondheimの郷土料理Sodd。材料の配分が法律で定められているぐらい地元の人のこだわりが強い料理です。羊のミートボールと、羊と牛を混ぜたミートボール。羊の骨を長時間煮込んで取った出汁。和食に近い味ですごーく美味しかったです。スウェーデンよりも料理が美味しい!というのが我々の感想です。

 


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友人カップルと記念撮影。しかし家からフィヨルドが見えるってズルい。私もこんな人生がよかった…

この方とはツイッターで知り合いました。出会いって素晴らしいですよね。ツイッターは2万人ほどフォロワーがいましたが、精神衛生上非常に良くないので辞めました。政治家やら有名人からもフォローされていて、そういった方々と繋がれるのは素晴らしいことですが、クソリプとかクソアカウントにいじられるのが大きなマイナス要因です。

 

<7〜8日目>

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友人に別れを告げ出発。Trondheimから南西方向へ6時間ほどでお目当てのGeirangerに着きます。道中、どんどん標高が高くなり景色も変わってきたので思わず休憩。


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Lomという街にある、ノルウェーで一番美味しいパン屋さんでピザを食す。パンを買いたかったけど、到着した16時では既に売り切れ。とほほ。

 


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道中の休憩時の写真。あー、素敵な景色。

 


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こうしてちょいちょい止まってばかりでした。景色があまりにも素敵なもので。

 


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そして、ココがGeiranger。湖に見えるけど海です。フィヨルドの定義は氷河で削られた地形なんですって。海じゃないとフィヨルドではないらしい。ココを下って海のすぐ脇でキャンプします。


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キャンプ場はこんな感じ。眺めヤバい。

 

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我家のキャンプ史上、最高のロケーション。登山でのキャンプは別です。車のキャンプの話。

 


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この景色と愛車を眺めながらビール飲みました。こういうのが幸せだと思ってます。

 


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記念撮影。ここはまた来るぞ。

 

<9日目>

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Geirangerから自宅までは11時間かかります。休憩で3〜4時間考慮すると14〜5時間かかるでしょう。まぁ向こう2週間何も予定が無いので急ぐ必要はありません。最悪どこかでテントを貼って野宿する計画です。

 


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しかし、道中に出てくる湖が素敵な色。数日前に同じ道を通ったけど、その時はこんな色じゃなかったんだけどな…日によって色が変わるみたいです。

 


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ココはリレハンメル。1994年の冬季五輪を開催した都市です。Lillehammerと書いて、Lille=小さなHammer=ハンマーという意味なんですね。カタカナで表記すると情報が伝わらなくなるので私はアルファベット表記にこだわっています。

 

車があまりにも快適なせいか、無事に14時間後には自宅に着きました。我家では車をこういう風に使うので、やっぱり日本車には乗れないんですよね。用途が違うというか。欧州車、特にドイツのプレミアムブランドは大陸移動用に設計されていると言っても過言ではなくて、長距離を乗っても疲れにくいし、何より操安性が抜群。乗ってて楽しいんです。対して日本車は豆腐みたいな車体でふにゃふにゃしてるんですよ。これが悪いわけではなくて、日本のような短距離移動で渋滞だらけならこうなるよなって感じです。なので、東京な住んでいたらドイツ車は乗らないでしょう。その昔乗っていましたが…

 

最後に今回の旅行で得られたノウハウ。

 

・子供達には各自ノイズキャンセリングのヘッドホンを与えたのが効果絶大でした。車内ではいつも喧嘩しているので。

 

・ロードトリップはGoogleマップが表示するノンストップの時間に3〜40%を休憩時間として上乗せするのが現実的。

 

・あとは〜、何かあったかな。思い出したら更新します。

 

来年はどこへ行こうかなー。ドイツに行きたいんだよなー。